この正月に“やられた…!”と感動した広告をひとつ、紹介します。
西武そごうの「さ、ひっくり返そう。」です。
文章をひっくり返して読んでいくことで、ネガティブ→ポジティブに内容が変わる仕組み。
幕内最小の力士、炎鵬関を「逆転」の象徴にしたことも、メッセージに深みと説得力を与えています。
何より凄いなぁと思ったのは、昨年大炎上してしまった企業広告「わたしは、私。」の方向性を、ブレることなく貫いたこと。
昨年の正月の広告は「パイをぶつけられた女性」のビジュアルを使い、抑圧や制約の中でも自分を貫こうと頑張る人を応援する、というコンセプトを、たったひとりの「私」の視点で浮かび上がらせたものでした。顔にべったりパイをつけた衝撃的なビジュアルに、女性蔑視だという批判も集まりました。
その流れを引き継ぎながら、誤解を恐れずに根幹となるメッセージを提示し続ける。大きな覚悟と意志、自分たちが伝えたいことへの「誇り」を貫くその姿勢に、強く心を打たれました。
本当に大切な「根っこ」をコアにしたメッセージを、自分も作っていきたいなと改めて勇気をもらえた広告でした。
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