八百屋のおばあちゃんに、ストーリーを学ぶ

今日は、先輩のライターさんに会いに、久しぶりに宇品へ行きました。
途中で市電を降りて、電車通りを歩いていくと、昔ながらの商店街が見えてきます。
奥まった路地裏にある天ぷら屋さんや肉屋さんなど、昔懐かしい専門店の数々。
少し暗めの照明にも、日本らしい風情を感じます。
このあたりは、宇品神田市場と言われ、広島駅の愛宕市場と並んで、戦後の闇市から発展した商店街なんだそうです。

いろいろなお店を見ているうちにふと目に止まったのが、鮮やかな葉っぱとのコントラストが綺麗なビワ。なんと枝付きで、カゴに入れて売られています。
値札には、仕入れた産地も書いてあり、こだわりがありそう。お店のおばあちゃんに話を伺うと、江田島まで買い付けに行かれているそうです。港が近くにある、宇品ならではの品揃えなんですね。
今年は、ビワの実を枯らしてしまう虫が多く発生して、とても収穫量が少なかったけれど、たまたまいい実があったから買ってきたの、と語ってくれたおばあちゃん。不格好でも無農薬で安心して食べられる、美味しい野菜やくだものたちのストーリーを、たくさん聞かせてもらいました。

ちょうど人に会いに行くところだったので、ほくほくして美味しいよ、と教えてくれた江田島産の山盛り小芋(じゃがいも)を泣く泣く諦めつつ、枝付きのビワと、最後まで木になったまま完熟した、水分と甘みたっぷりの江田島の甘夏(今年はもう最後だそうです)を購入。美味しそうな果物を買えたことだけでなく、季節を感じ、生産者の方の想いや旬を味わう知恵をたくさん教ることができた、とても豊かな時間でした。

そっけなく置かれている商品に隠れた、生きているストーリーを紡ぐ。
自分が広告でやりたいな、と思っていることを鮮やかに表現してくれたおばあちゃんに、感謝!
近くにあったら、毎日通うのになぁ…、また買いに行きます!!!

【店舗情報】
久保田商店 〈MAP〉
〒734-0004 広島県広島市南区宇品神田5丁目19−18
市内電車5番線もしくは1番線、宇品5丁目駅から徒歩1分
営業時間 8:00〜17:30
休業日 日曜・祭日

関連記事

  1. 下から見れば。

  2. 時間がつくる生きた色“岩絵具”

  3. 本を介したコミュニケーションのリレー「まちライブラリー」

  4. はじまりを、ともに。「パーソナルトレーニング ルート」

  5. 清流と、あそぶ。

  6. 実りを、積む。

  7. “触れる”非言語コミュニケーション musashimaru cafe

  8. みんなの、古民家。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

制作実績一覧

PAGE TOP